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「減塩」ってどうすればいいの?

[2020.01.19]

年明けからすでに2週間以上経過しておりますが、改めてあけましておめでとうございます。本年も皆様にお役に立つ情報を少しでも提供できればと考えております。

当院では比較的若年者の高血圧でお困りの方々の受診を多くいただいております。当院の開設理念の一つである「大病を未然に防ぐ予防医学」にとって若い時からの高血圧治療はその後の人生を左右する大きなターニングポイントと考えております。多くの方々にとって高血圧は生活習慣病であり、なかでも食生活での「塩分摂取」が大きくかかわります。では具体的にどのようなアプローチで「減塩」を行えばいいのでしょうか。

まず自分の塩分摂取量を知る

日々の生活での厳密な塩分摂取量を測定することは結構難しいこととされています。まず日本人の食塩摂取の7割弱がしょうゆ、みそ、塩などの調味料、つまり料理の味付けにかかわる部分からであり、2~3割が「魚加工品」、「漬物」、「パン類」、「肉加工品」といった加工食品からとされています。普段の調理で調味料をわざわざ計量することは少ないでしょうし、加工食品に至っては業者によってまちまちでしょう。また排泄量から測定する方法も主には尿からの排泄となりますが、1日の畜尿が必要だったり、汗や便からもわずかですが排泄されていることから正確な値を毎日把握することは不可能です。

このことからまずはざっくりとした塩分摂取の把握を次のようなチェックリストで、自分の食塩摂取状況を客観的に確かめることから始めます。

特に高齢者の方では「私は薄味です」と認識されている方が多くおられます。味覚は塩味、甘味、酸味、苦味、うま味に分類され、年をとること、ストレス、服薬などさまざまな原因で、味覚が鈍くなることがあります。特に感覚が鈍くなるのが塩味、次いで甘味と言われています。ですので今一度客観的な評価を行うことが重要です。

うまくいく減塩のやり方

日本人の食塩摂取量は年々減少傾向にありますが、世界的にみるとまだ多く、平成26年の1日の摂取量は男性10.9g、女性9.2gで、国民1人あたり平均で10.0g摂取している状況です。これに対して高血圧など減塩を必要とする疾患をもっている場合は高血圧治療ガイドラインなどで1日6g未満が推奨されています。とは言え日常生活でいきなり塩分量を半減するのは難しく、長続きもしないのも当然と言えます。ではどうすればいいのでしょうか?

結論を言えば「ゆっくり少しずつ」が減塩のキーワードとなります。

イギリスでは政府が食品業界を巻き込み、国民には知らせずこっそりとパンなどの加工食品の塩分量を減らすことに成功しています。当初は食品業界も塩を減らせば味が落ちると抵抗しました。そこへ科学者グループがつぎののような提案をしました。人は5%ぐらいの減塩を段階的(1週間ごと)に行い、結果20%の減塩でも6週間で薄味に慣れるという研究結果を提示、少しづつ時間をかけて段階的に減らすという方法を示しました。結果国民は味の変化に気づかず、8年間で国民1人当たりの1日の塩分摂取量は1g以上も減少。虚血性心疾患や脳卒中の患者にいたっては実に4割も減少したとのことです。

具体的な減塩方法

以上のごとく下記のことをゆっくり少しずつ試していただければと思います。

  • 調味料の量が多い
    ⇒少しずつ減塩タイプ(減塩量の少ないものから)に切り替える、かけるから「付ける」程度に変更する。
  • 食塩を多く含む食品をとる頻度・量が多い場合
    ⇒1回の食べる量を減量にする。または食べる品目と回数を減らす。
  • 汁物や麺類をとることが多い
    ⇒1日1杯以下の摂取にする。麺類の汁は残す。
  • おかずの量が多い
    ⇒ 取り分けて食べる。盛り付ける器を小さくする。品数を減らす。
  • 濃い味付けを好む
    ⇒ 酢などの酸味、香辛料・香味野菜などを風味付けに利用する。
    ⇒ 煮る以外(焼く・蒸す・炒める・和える・揚げるなど)の調理法を上手に組み合わせる。
  • 味付けが濃い
    ⇒ 鰹節や昆布などの天然素材で濃いめのダシをとって利用する。
    ⇒ 調味料は目分量や味覚にまかせず可能な限り計量する。
  • 加工食品や市販食品の利用が多い
    ⇒ 栄養量表示を見て食品を選ぶ。よくナトリウム量が表示されていますが、ナトリウムの数値がそのまま食塩量ではなく換算が必要です。
    食塩(塩分)・ナトリウム換算式は次のとおりです。
    ナトリウム(mg)×2.54 ×1000=食塩相当量(g)
     ※令和2年4月1日から食品表示法の改正で栄養成分表示は原則「食塩相当量」も表示義務化されますので上記のような計算は不要になります。

 

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