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第3波の特徴と対策、発熱時の対応(最新版)

[2020.11.22]

11月中旬以降「第3波」といえる新規感染者の増加を東京・大阪・北海道などを中心に認めるようになり、福岡でも徐々に感染者数が増加傾向を認めています。正確に言えば緊急事態宣言で収束させた「第1波」と異なり、感染予防と経済活動を両立させた「第2波」は大都市圏では完全に収束せず、現在の「第3波」を迎えたと言えます。今回の第3波の要因としては

  • 気候変動の要素(気温・湿度・紫外線量など)
  • GO TOキャンペーンなどの経済活動のテコ入れ(人の移動・接触の増加)
  • コロナ疲れ(予防行為の不徹底など)

などが考えられますが、少なくとも個人で対応できるものとしては感染予防の見直しぐらいしかないのがもどかしい限りです。ただ政府の経済活動促進の姿勢を「安全宣言」と解釈してコロナ以前の生活習慣が少し戻っていてしまっている印象も受けます。11月20日にGO TOキャンペーンの見直しを決定した政府の動きが少しでも流れを変えるポイントになってほしいです。

第3波の特徴と対策

残念ながら明らかに第2波と比較して第3波は不穏な要素を含んでいます。

1つ目は感染者の年齢層が高齢者にシフトしている点です。このため重症者の数はすでに第2波のピークを超えている状況です。春先の医療体制よりは受け入れ態勢が構築できているとはいえ、9月・10月の流行レベルで医療体制の維持はできていたものの、長期間(来年の夏まで?)このペースの増加が持続すれば確実に急性期医療は破綻するでしょう。

2つ目は感染経路で「家庭内感染」が増加している点です。これは高齢者世代で感染が広がっている原因でもありますが、市中感染の広がりにより身近な環境で感染した家族が家の中にウイルスを持ち込んだ結果、家族に感染が広がったと考えられます。つまるところ「夜の街」といった限定した感染経路ではなく、職場や会食など日常生活の中での感染経路が変化したと考えられ、いつ何時・誰でも感染するリスクがあると考える必要があります。

対策としては家庭内感染の予防はただ一つ「家庭外で感染しない」ことです。発熱などの何らかの症状が出た時点で対策をとる必要はもちろんありますが、実は新型コロナウイルスの感染は感染者の発症前の潜伏期間(症状が出る2日前)が感染力があるとされ、無症状でも感染を広げる可能性があるからです。これを考慮すると家庭内で外と同じような対策(ソーシャルディスタンスを維持して、マスクをする)を常に行う必要がありますが、実際はまず不可能です。

耳にタコのできた情報ではありますが、基本は重要ですので改めて感染対策を感染経路別に示します。

  • 飛沫感染

①マスクの着用:マスクができない「飲食時」が最大のポイント、フェイスシールドのみやマウスシールドは推奨されません

②ソーシャルディスタンスの維持:特に「飲食時」は留意が必要、対面を避けて、2mほど距離を取れれば安全です

  • エアロゾル感染

①換気の徹底:エアロゾルを発生させる屋内での「大声」「激しい呼吸」(カラオケや激しい運動)は極力避ける努力が必要です

②適度な保湿:湿度40%以上を維持

  • 接触感染

①手指消毒:目や鼻など粘膜に手を持っていく前や家に入る前の手の消毒やスマホやドアノブなどの接触する機会が多い部位も消毒すると効果的です

発熱時の対応:福岡県(最新版)

11月から福岡県と福岡県医師会が協議を行い、今後の発熱時の対応を下記のごとく構築しております。これまでは保健所の相談センターに相談する流れでしたが、保健所の業務軽減を考えかかりつけ医がある方はまずそちらにご連絡いただく流れとなっております。

当院におきましても可能なが切り発熱者の方を診療する方針ですが

①可能な限り事前の「電話連絡」を願いします、診察場所が限られるため来院時間を指定する可能性があります

②車で来院できる方は可能な限り車での来院をお願いします

③診察場所は基本屋外のとなることから防寒対策を行ったうえで来院してください

 

 

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